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"The Communist Party cannot represent Chinese People"

\"The Communist Party cannot represent Chinese People\" _b0063797_17493993.jpgどうしよう、まだどきどきがとまらない。
キーボードをたたく手が、軽く震えている。

今日はどうしても、今日あたしが、つい、今さっき見てきたことを伝えたくて、
この2週間ほどの記事なんかあとまわし、で、PCに向かいました。

今日は、大学主催の講演会に行ってきました。
Political Asylum in Australia という、オーストラリアにおける政治亡命に関する話だった。ピンと来る人がいるかもしれない。6月末、在シドニー中国領事館の一等領事、陳用林(Chen Yonglin)が、任期終了直前に、オーストラリア移民局に「政治亡命」を求めた。移民局、外務省(にあたる部局)、政府は中国との関係を考えて彼の申請を一度は拒絶。陳氏は「保護ビザ」(Protection Visa; Subclass 800)に要求を切り替えて、7月にビザを取得、永住権を得た。

なぜ彼の問題が大きくなったかというと;
-彼は中国政府の人間だった
-反政府活動をしている「法輪功」というカルト集団(彼らは'精神的にはラディカルな部分が多く、ほめられたものではないが、暴力性はなく、民主化をもとめて座り込み運動をしていた。江沢民は彼らを武力的に弾圧し、以来彼らの活動領域にスパイを送り、監視下においている。現在も、海外でも)を"迫害"する任務に携わるなど、「機密情報」をずいぶん抱える、彼自身が「要人」であった
-任期終了後、中国で自分が政府に追われる危険性があり、帰れないと主張
-オーストラリア国内に1000人を超える「中国人スパイ」が、学生やビジネスマンの仮面をかぶって潜伏
-時期はオーストラリア政府が中国とのFTA締結を目標に努力していたころ

などと、「中国人領事館が保護ビザをもとめた」という問題ではすまなくなってきている。
実はオーストラリアが「政治亡命」を認めた例は過去に2回しかない、という元来の手続きの難しさも手伝って、「亡命」は認められなかったけど、今回は陳氏以外にも中国人元警察官も同じようなことを主張して保護ビザを取得していた。

陳氏自身は、文革で父親を無実の罪で殺され、苦労する母親の背中をみながら、精華大学(北京にある、中国トップクラスの大学)に進学、89年に民主化運動に参加するも、その後再教育(要は江沢民主導の愛国心教育)を受け、外交部に職を得る。=うわさの外交学院出身。

今日は、まずオーストラリアにおける、政治亡命や、難民についての歴史に触れた後、陳氏の話があるはずだった。あたしは講演会が始まる前は、「今までテレビでかじりついて見てた陳用林が目の前にいる!」とおもって大興奮だったんだけど、それどころじゃなかった。ほかのコメンテーターが話している間、前の方でなにやらざわざわする。何か、紙が回っている。講演会の資料にしてはおかしい。あたしのほうまで回ってこなかったから、前のおばさんに声をかけてみせてもらう。

あまりのショックで、返すことをわすれた。というか、これは、あたしがとっておいて、何らかの形で発信していかなきゃならないっておもった。

"Chinense people would regard him as a liar, making up stories to achieve his own objective.....He is a liar who wants to extract his personal advantage by his advocating. He is not an honest deplomat but a profitter who can successfully sells his product by presenting some unrealistic stories....Well, Mr.Chen, please shut up since you have got your licence and what you have said had deeply hurt the Sino- Australian relationship."

Deakin Uniという、ビクトリア州内の大学の中国青年会によるものだった。会場がざわつく。いやな予感がした。そして、ついに彼自身が口を開く時がきた。

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突然、高々と掲げられる、誹謗中傷の言葉、紙に大きく書かれていた。

「裏切り者!」
「忠誠心がない!」などなど。

叫びだす中国人学生たち。「証拠はどこだ!」「うそをつくな!」「お前はどこの国の人間だ!」

周りの人々(主にオージー)がShut up! Get out!と言い出す。警備員が出てきて静止に入り、彼がまた話し出す。また、騒ぎ出す中国人。やまないシュプレヒコール、意味のない拍手。もう我慢できない、どうして「講演会のマナー」守れないの?


Stop it!!


。。。いってしまった。

あたしの目の前の女性(あとできいてみたら学者さんだった。)や、となりのオージー(あとで、「あたしは中国人じゃないんだよ」っていってはなしかけたら、「そうじゃないことはわかってたよ」っていってた)、紙を掲げていた中国人学生があたしを見る。黙れどいつもこいつも。やるなら質問の時間にタイマンはってやりなさいよ!!

結局ずっとその緊張した空気は静まらず。警備員がずっと彼らのそばや、陳氏のそばをはなれなかったり、ざわついたり、立ち上がって反発する学生が出るたびに、コーディネーターが「今から3分、あなた方がでていく猶予を与えます」とか「陳氏に公平な発言の機会を」とかいって、今度はオージー(すいません、あたしもそっちにまじってましたが)が拍手大喝采で「がんばれChen!」的な雰囲気かもしだしたり、、、というのが繰り返されてた。

質疑応答の時間は、すごかった。
まず、一番目に発言したのは、あたしが仲良くなった外交学院出身のおじさん。


"First of all...I beg your pardon?"
ということばが示すように、はなっから攻める気満々。

「ここにきている中国人はみんな怒っている、あなたがうそをついている、と。あなたは中国人の気持ちをもっているのか?」
「そんなに政府をせめるなら、なぜ外交部にはいった?なぜ任期終了の今年に亡命申請するんだ?自分が帰りたくないだけだろう?」
「中国共産党が完璧じゃないのはほんとうだ、でもスパイや虐殺の事実がどこにある?証拠をだせ!」
「計算によると、中国に1000人のスパイをオーストラリアに送る金はないぞ!」
などなど。冷静な人間が冷静な質問をしていたとは思えない。おかげでオージー一人も質問できなかったし。

確かに、彼は、自らの父親が文革で殺され、民主化運動にも参加したはずなのに、外交部に入った。これは事実。彼いわく「家族を助けるために、いい仕事をえらんだだけだ」でも、彼を弱い立場にしてしまっているのは、オーストラリア政府の不十分な保護と、彼が「任期の最後」にことを起こしたせいだ、というのは大半のみかた。給料もらうだけもらって、逃げるんだ、といわれてしまっている。

そういう部分もあるかもしれない。それでも、あたしは彼の言葉が耳から離れない。つたない英語で、必死だった。それでも、中国人学生にひるんだりはしなくて、戦っているようにみえた。あたしは、彼がうそをついているようには思えない。すくなくとも、彼のいうことは、民主国家の人間なら納得してしまう、ああ、中国はやっぱりそういう国だったんだと。

....As a diplomat, No freedom, No privacy, No friends! The Communist Party should be eliminated, The Communist party cannot represent China! Chinese People!!

終了後、隣のオージーたちと、少し話した。彼らがあたしのこと中国人だっておもってたらどうしよう、って些細なことだけど、気になってたから。そしたら、「あなたが中国人じゃないってことはわかってたし、ああいう人間は一部だっていうのもわかるけど、あんな行動に出るべきじゃなかったわ」っていってた。


最後に、陳氏に話しにいった。
そしたら、以前あたしが、コースのことで相談をしに行ったDr. Anneや、水曜日にあったMonashの台湾エキスパートProf. Brouce、中国語面接してくれた先生などにまた会えた。
あたしの前に座っていた女性もいたから、はなしかけてみたら「あなた私の後ろにすわってたわね」って。黙ってられなくてごめんなさい。。。彼女も中国にすごく疑問を抱いてて、陳氏を励ましてた。

あたしの番になった。ミーハー根性でカメラもってたのに、わすれてた。というかそういう人間に見られたくなかった。最初、ちゃい語で話しかけて、やっぱ難しい話はだめだーっておもって英語にしたんだけど、あたしが日中関係に興味があって、もっと中国を理解したいんだって伝えて、これからもがんばってほしい、的なことをつたえたら、そういう風に考えていてくれるのはうれしい、っていってくれた。

そのあと、あたしの名前とメアドを渡して、なんだか自分でもわけがわからなくなってたんだけど、これからの、両国の関係改善のために、できることをしたい、的なことをいったんだろうけど、なんだか泣き出したくなって、握手してその場を離れた。

最後に、青年会の中心人物的な人と話した。彼は、たしかに青年会をつくったけど、講演会を混乱に陥れるつもりはなかったらしい。ただ、Motherlandをよくしたい、と思うなら、外に逃げて非難するのは卑怯だ、的なことをいっていた。自分はここで勉強したあと、家族や友達だけでもいいから、世界で中国がどう見られているか、そういうことかた、国をよくしていきたいって。
彼のいいたいことはよくわかる。あたしも、そのくらいしかできないかもしれない。でも、陳氏はもっと別の、高い次元で話をしていて、そういう行動は、中国では不可能という、そういう条件をわかっていないとおもった。

今日の講演会で、一部の中国人のイメージは、相当わるくなったけど、あたしは決して、自分の友達を憎んだりしない、もっと理解していきたいって思った。
それは陳氏が「自分は共産党を離れたけど、中国はそれでも自分の祖国だ」といったのと、にていると思う。
by rkubotch | 2005-08-05 17:49

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メルボルンの友達にもらった画像☆これのメッセージカードとTシャツまでもらったのです。そんな仲間に囲まれてあたしはなんだかんだ幸せです☆
by rkubotch
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